プレオルソは、お子さんの歯ならびや咬み合わせを改善するために作られた「取り外し式のマウスピース型装置」です。
「簡単に始められて、続けやすい」という特徴があり、歯ならびの問題のおよそ8割を改善することを目指して開発されています。
プレオルソの効果
プレオルソには、単に歯を動かすだけでなく、お口まわりの筋肉や舌の使い方を整えて、自然な成長をサポートする効果があります。
具体的には…
出っ歯(上の前歯が出ている) を改善する
受け口(下の前歯が前に出ている) を改善する
開咬(前歯が閉じない) の改善に役立つ
舌の位置を正しい場所に導き、口呼吸から鼻呼吸へ改善する
口周りの筋肉バランスを整えて、唇を閉じやすくする
顎の成長を誘導し、顔立ちのバランスを整える
つまり、プレオルソは「歯ならび」だけでなく、呼吸・筋肉・顎の成長までトータルにアプローチできる装置です。
注意が必要な点
ただし、使い方や診断を誤ると以下のような弊害が出ることもあります。
下の前歯の歯ぐきが下がる(歯肉退縮)
顔が縦に長くなる(面長傾向)
骨格的に問題がある場合、初診時よりも前歯の傾きが悪くなってしまう
こうしたリスクは、正しい診断と使用法を守ることで防ぐことができます。
大切なのは「診断」
プレオルソが効果を発揮できるかどうかは、見た目だけでは判断できません。
横顔のレントゲン「セファログラム(頭部X線規格写真)」を撮影して、骨格や成長方向をしっかり確認する必要があります。
患者さんへのお願い
治療を検討される際には、ぜひ セファログラムを撮影して診断を行っている医院かどうか を確認してください。
正しい診断のもとで行うプレオルソ治療は、お子さんの健やかな成長を大きく助けてくれます。
追記
大切なのは「診断」と書きましたが、もう一つ大切なことがあります。
それは、周りの方のフォローです。
お子さん一人では、なかなか目標を達成することが難しい場合があると思います。
それをフォローする人がいないと、矯正治療は成功しません。
私たち矯正医は、1ヶ月のうちの1日しか患者さんとお会いする機会がないことがほとんどです。
残りの29日は、ご家族の方のフォローが必要です。
なかなかお仕事や、ご家庭のことで時間が取れないと思ってらっしゃる親御さんこそ、矯正治療で繋がっているお子さんとの時間を大切にしていただけたら良いのではないでしょうか。